■血液:白血病■
●敗血症:全身性炎症反応症候群
感染症による全身性の炎症反応をみる疾患。症状は頻呼吸・頻脈・体温低下若しくは体温上昇・
白血球の増多若しくは減少のうち2項目を満たす場合診断される。
●悪性リンパ腫:ホジキン病・非ホジキンリンパ腫NHL:
リンパ球が、がん化増殖してリンパ節がはれたり、腫瘤を作る病気で好発部位は主にリンパ組織。更に皮膚や脳、胃、大腸、卵巣、甲状腺や乳腺など全身のいたる所の臓器にも発生。リンパ節か浸潤臓器の生検が必須。
ホジキン病の特徴として巨大細胞のリード-ステルンベルグ細胞出現。
●白血病:
血液を新たに作り出す段階でDNAの異変によって異常なクローンの白血球(白血病細胞)が発生増殖することで起こる。この細胞は主として骨髄で増えて充満すると、体中に隈なく行き廻らされている末梢血中に流出し、全身の臓器に浸潤。計画細胞死・アポトーシスが行われずに異常増殖を繰り返す。
●急性骨髄性白血病・急性リンパ性白血病ALL:
FAB分類では主として 未熟な芽球が骨髄に30%以上増加するものを急性白血病と定義。またミエロペルオキシダーゼ(MPO)反応で、陽性の芽球が3%を超えると骨髄性、それ以下だとリンパ性。新WHO分類では芽球20%以上が白血病。貧血、好中球減少、血小板減少をみる。
●急性白血病の治療:完全寛解導入療法:
白血病細胞根絶を目標にした初期的療法。化学療法により白血病細胞を減少させて末梢血液像を正常化させ完全寛解に到達。その後地固め・維持強化療法へ。
代表的治療薬:シタラビン(キロサイド注200mg)・塩酸ミトキサントロン(ノバントロン注7mg)・
塩酸ダウノルビシン(ダウノマイシン 50mg)・塩酸アクラルビシン(アクラシノン注射用 20mg)・
エトポシド(ラステット注 100mg5mL)・硫酸ビンクリスチン(オンコビン注射用1mg)・硫酸ビンデシン(注射用フィルデシン1mg)
●急性白血病の治療:化学療法:抗がん剤:
癌細胞の分裂増殖を抑制して攻撃破壊。血液のがんは局部的な放射線治療や手術による病変部分の切除という方法はとれないため薬剤は効果的だが副作用が強い。更に抗がん剤を助ける目的の免疫賦活剤がある。
●慢性骨髄性白血病CMLの治療:化学療法(抗がん剤):
主原料はアルキル化剤、代謝拮抗物質、抗生物質、分子標的薬、インターフェロンなどがある。
例:イマチニブ:グリベックカプセル100mg・グリベック錠100mg。ヒドロキシカルバミド:ハイドレアカプセル500mg。
●造血幹細胞移植療法(骨髄移植):
骨髄から造血幹細胞を採取するものだが、他に末梢血管細胞移植や臍帯血移植もある。一問題点として移植片対宿主病がある。
●循環血液量過多症(多血症):
心臓と血管を流れる血液全体(肝臓や脾臓に貯留さ れている分を除く)の赤血球の絶対量が過剰であったり、循環血漿量が減少したために相対的(バランス的) に赤血球の量が多くなる病態。いずれもヘマトクリット値上昇。
赤血球の絶対量過剰を真性多血症(真性赤血球増加症)と言う。
●貧血:赤血球の減少によって血液単位容積中のヘモグロビン濃度が絶対的減少をした状態。
成人男性では13〜17 g/dl、成人女性では12〜15 g/dl が正常の範囲。それ未満が貧血。
1日に赤血球全体の約120分の1が老化崩壊と更新を繰り返すことで一定値を保っている。老化した赤血球は脾臓や肝臓で処理、赤血球産生にはサイトカイン・エリスロポエチンが関与。
●貧血の種類:
・鉄欠乏性貧血:体内の鉄が不足するとヘモグロビン合成が進まずに起こる貧血。・溶血性貧血とは赤血球120日寿命期に貪食細胞によって処理される前に壊れるために起こる貧血。男性の1%、女性の10%にみられる。食生活、消化管障害、成長期や妊娠、慢性出血性疾患などに起因。
・巨赤芽球性貧血:ビタミンB12と葉酸の不足が生じると造血細胞のDNA合成が
障害されて細胞分裂が阻害されるため赤芽球が巨大化。骨髄内で作用不良のため貧血。
・再生不良性貧血:骨髄中の血液を生産する造血幹細胞が絶対量不足
あるいは作用鈍化により血液が生産されない病態。赤血球や白血球、血小板も減少。
好中球、血小板、網赤血球の量で重症度分類により適合した治療を行う。
●血友病A・血友病B・部分トロンボプラスチン時間:
血友病は血液が固まらなくなる病気。原因は血液凝固因子が欠乏するためで因子によってAおよびBに分類される。皮下血腫、関節出血、筋肉出血などを慢性的に症状を示す。染色体などが係わる遺伝学上殆ど男児に遺伝し女子は保因者となる。フォン・ヴィルブランド(フォン・ビルブランド)病VWDは男女両性に発症。
主な病名は血友病A及び血友病B。他に稀に血友病ABや血友病Cがある。トロンボプラスチンとは血液凝固促進物質のこと。
組織トロンボプラスチンと血漿とカルシウムを加えて凝固時間を測定したものがプロトロンビン時間。
リン脂質・部分トロンボプラスチンに血漿とカルシウムを加えて凝固時間を測定したものが部分トロンボプラスチン時間PTT。
●白血球:リンパ球・ナチュラルキラー細胞:
癌細胞やウイルスに感染した細胞に対して障害活性を示し、抗原に対する抗体反応が迅速。 後にT細胞のより正確な処理がなされる。
●白血球:単球:
運搬、粘着、走化、貪食能があり、殊に貪食性は顕著で細菌や抗原物質を処理してT細胞に供与することで免疫に作用。血中単球の半減期は8.4時間で組織へ移行したのちにマクロファージになる。
●白血球の顆粒球の分類:好酸球・好中球・好塩基球