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糖尿病網膜diabetic retinopathy:単純網膜症・前増殖網膜症・増殖網膜症


●水晶体と網膜:
人の眼球の水晶体crystalline lens(直径10mm、厚さ4mm程度の両凸レンズ)の反対側には厚さが約0.2mmの網膜retinaがあり、水晶体が外の光(映像)の実像をこの網膜面に映します。 (実像とは映画で言えばスクリーンに映し出される映像にあたります) その網膜に映し出された映像(実像)は視細胞と神経線維を介して神経インパルスに変換(換算)して視神経から脳に伝える為に、そこには無数の神経と細小な血管が張り巡らされています。

●糖分の多い血液は粘性が高いため毛細血管に栄養分が行き渡らない
そこで送られてくる血液の糖分が多いと、糖には粘りがあるために そこの細小血管の通りが悪くなって詰まらせたり血管壁に負荷をかけることになります。 すると今度は網膜に必要な酸素や栄養が滞ってしまい、様々な網膜上での疾患が始ります。



●単純網膜症
上記で取り上げた通り、細小血管が高血糖の煽りを受けて血管を詰まらせたり、 点状出血、タンパクや脂肪によるシミ(硬性白斑)、血管にコブ(毛細血管瘤)が出来たりします。 自覚症状はありませんが血糖値改善で消失します。



●前増殖網膜症
細小血管の症状が進むと血管が詰まり、そこの神経は白い斑点を作ります(軟性白斑)。更に酸欠を起こした血管は役に立たなくなってしまうので、新たに血管を作り出します(新生血管)。その血管は不安定でもろいために新たな疾患を招きます。
自覚症状はありませんが、治療としてはレーザー光凝固術で改善できます。



●増殖網膜症
不必要ながら作り出された新生血管は、水分を多量に含ませたヒアルロン酸などで作られている 硝子体vitreous body,hyaloid body(しょうしたい:いわゆる目玉の中心部分)にも伸びていき、 そこで出血をおこす硝子体出血vitreous hemorrohageがあります。



●網膜剥離
また新生血管が網膜上に新たな膜を張り、元の網膜を剥がしてしまう網膜剥離retinal detachment;RDをおこします。 網膜に剥離が生じるとそこにある視細胞は色素上皮細胞から栄養を受けられなくり機能が著しく低下していきます。 自覚症状としては硝子体の汚れや網膜の剥離具合に応じて視力の低下などが顕著ですが 最悪の場合は失明します。 特に黄班部に於いて一度はがれた網膜を自然治癒させることは不可能に近いため、場合によっては 硝子体手術を行います。






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