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大腸癌(がん)colon cancer:結腸がん


■概要:
大腸は小腸からつながっていて、先ず盲腸、結腸、直腸肛門まで含まれる臓器です。 長さが1.5m〜2.0mあり、小腸の二倍ほどの太さがあります。 癌は大腸の区分ごとに名前がつけられていますが、頻度の高い部位はS状結腸と次いで直腸のがんです。 また粘膜のがんを腺癌、その他のがんを肉腫と呼んで区別をしていますが、圧倒的に腺癌が多く、一般的にはこちらを表しています。



■原因;
がんの発生率は年々増加傾向にあり、将来は胃がんを上回る可能性もあると言われています。 その原因の一つには食生活の欧米化で肉食が増えて動物性脂肪との摂取が増加するとともに、野菜食が減って食物繊維の摂取量も減少したためと考えられています。
男女とも同じ頻度でがんにかかり、60歳代がピークで、次いで50歳70歳代の人に多くみられます。 若年者も罹患しますが、その場合は血縁者のにもみられる遺伝因子のものもありますので、仮に食生活が万全であっても安心は出来ません。
がんに罹る可能性の高い因子としては大腸ポリープ、、潰瘍性の大腸炎、痔ろうなどの経験者。ポリープのように隆起のない表面型とも呼ばれる非隆起型の病変からもがんになりえます。



■症状:
がんの出来る大腸の場所によっても異なりますが、一般的には血便、 便通異常として便が細くなる便柱細小、残便感、腹痛、下痢便秘の交互症状などがみられるとS字結腸や 直腸のがんの疑いがあります。肛門から離れた部位にがんが生じると血便が自覚出来ずに貧血がおきて始めて 異常に気づくこともあります。



■診断:
健康診断で発見されますし、確定するためには注腸造影とファイバースコープ(内視鏡)による検査が必要です。 その際は下剤で便を完全に排出させる必要があります。 内視鏡は光学像を医師が見るだけでなくモニターで被検診者も見ることが出来ます。
更に腫瘍マーカーを用いますが早期発見には向いていませんし、その他の画像診断も適切な検査発見は難しいようです。

がんの病期は5期に分類されていて、粘膜まで、大腸壁まで、大腸壁を超える、隣接臓器へのがんの浸潤、リンパ節転移、 遠隔転移などで判断します。またAからDまで分類するディークス分類というのが国際的に用いられていますが、前者のものと 特別な違いはありません。



■治療:
内視鏡、外科手術、放射線、化学療法があります。
内視鏡はポリープや早期がんに有効で、切開をしませんから入院も不要である場合も多いです。 内視鏡で間に合わない場合には一部切開を伴う腹腔鏡手術も行います。開腹手術よりも技術的に困難で手術の時間を要しますが、 傷が小さいので回復が早いという利点があります。

患部摘出手術では近年その方法も改善され、自律神経温存や肛門括約筋温存法が可能となってきました。 それで自然肛門温存術も増えましたが、加齢による括約筋の筋力低下などを考慮して人口肛門のほうが無難な場合もありますので 十分なインフォームドコンセント(多種の治療法の選択決定に関する同意)が必要になってきます。
その他放射線療法や化学療法は必要な場合には行われます。


直腸がんで使用される抗がん剤の幾つかとその副作用(重大なもの)
製品名 薬品名 重大な副作用
ニドラン
Nidran
三共
アルキル化剤
塩酸ニムスチン
nimustine hydrochloride
(ACNU)
骨髄抑制、汎血球減少。間質性肺炎、肺繊維症など。
5-FU
協和発酵
代謝拮抗剤
フルオロウラシル
fluorouracil
(5-FU)
脱水症状。出血性腸炎、虚血性腸炎。汎血球減少、骨髄機能抑制。白質脳症。間質性肺炎。 肝機能障害、黄疸。消化管潰瘍、重篤な口内炎。ショック、アナフィラキシー様症状。 心筋梗塞。急性腎不全。急性膵炎。種々の肝障害。胆道障害。手足症候群など。
フトラフール
Futraful
(大鵬)
代謝拮抗剤
テガフール
tegafur(TGF)
骨髄機能抑制、溶血性貧血。劇症肝炎。脱水症状。腸炎。白質脳症。狭心症。 急性腎不全。間質性肺炎。急性膵炎。重篤な口内炎など。
アドリアシン
Adriacin
(協和発酵)
抗生物質
塩酸ドキソルビシン
doxorubiccin(DXR)
心筋障害、心不全。骨髄機能抑制。ショック。膀胱萎縮など。
マイトマイシン
Mitomycin
(協和発酵)
抗生物質
マイトマイシンC(MMC)
溶血性貧血尿毒症症候群。急性腎不全。骨髄機能抑制。間質性肺炎。肺繊維症。 肝・胆道障害など。





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