無料で読める家庭の医学 病気・疾患の解説、英語名、原因、症状、診断法法、治療方法、処方例などをわかりやすく記載
家庭の医学

子宮癌(がん)hysterocarcinoma,metrocarcinoma:
子宮頸部癌uterine cervical cancer・子宮体部癌uterrine corpus cancer


■概要:
子宮癌(がん)は二つに大別されていて、子宮頸(部)癌と子宮体(部)癌の総称といえます。日本に於いては1970年代で子宮頸癌が9割以上と圧倒的に多かったのですが、近年7割以下になりました。

子宮頸癌が減ったというより単なる比率上の問題で、食生活が肉食中心のの欧米化や日本人女性の晩婚化、および高齢化社会になると共に子宮体癌が増加した結果、その割合が増加しつつあると言えます。
子宮頸部は膣に程近い部分で頸木(くびき)のように子宮全体から見るとつぼまっています。その位置から、診察も容易で早期発見がし易いといえます。 頸部の癌の進行は緩慢で細胞ががん化する前の前癌状態である異型細胞の段階から診断する事が可能です。



■症状:
初期の段階ではどちらの癌も痛みは無く、始めて自分で気づくのは月経以外の出血やまた性行為時などの接触出血があげられます。またなんらかの月経異常やおりものの変化も起こりえます。そのため、閉経後は気づくのに若干遅れる場合もありえます。



■診断法:
この両者の癌の検診をきちんと受けるためには子宮頸部癌の細胞診断だけでは不十分で、子宮体部を診断するために子宮内膜の組織を特殊な形状の耳掻きに似た器具を使って掻爬(そうは:掻き出す))して検査をしなければなりません。
もし子宮頸部か子宮体部の癌と診断されたならば、その癌細胞の形状(分化度)、転移の有無、浸潤の 程度、癌細胞が見られる範囲などを明らかにしてそれにふさわしい治療がなされます。



■治療法:
子宮頸部癌の治療で早期がんの場合は機械を使って癌細胞を死滅させる方法があり、凍結治療、電磁波の熱を用いる高周波療法、レーザー光線をあてるレーザー治療などがあります。 またがんの進行具合によって切除範囲も大きくことなり、初期段階の子宮頸部を円錐状に切り取る手術から、骨盤内臓全摘出手術まであります。 他にX線など放射線療法や、抗がん剤を用いての化学療法で癌細胞を死滅させる治療法もあります。

子宮体部癌の治療法は癌細胞を切除する外科療法、癌細胞を壊滅させたり、腫瘍を縮小させる放射線療法、 経口(飲み薬)や静注(静脈注射・点滴)により抗がん剤を用いて癌細胞を死滅させる化学療法、 エストロゲン(女性ホルモン)剤を経口内服するホルモン療法などがあります。


子宮癌で使われる抗がん剤例とその重大な副作用(必至なものではありません)
製品名 薬品名 重大な副作用
エンドキサン
Endoxan
塩野義
アルキル化剤
シクロホスファミド
cyclophosphamide(CPA)
ショック、アナフィラキシー様症状。骨髄抑制。出血性膀胱炎、排尿障害。イレウス、胃腸出血。 間質性肺炎、肺繊維症。心筋障害、心不全。抗利尿ホルモン不適合分泌症候群。 皮膚粘膜眼症候群。中毒性表皮壊死症。
フルツロン
Furtulon
中外
代謝拮抗剤
ドキシフルリジン
doxifluridine
脱水症状。急性心不全。骨髄機能抑制、溶血性貧血。出血性腸炎、虚血性腸炎。 白質脳症。間質性肺炎。心不全。急性膵炎など。
マイトマイシン
Mitomycin
協和発酵
抗生物質
マイトマイシン
mitomycin-C(MMC)
溶血性尿毒症症候群。急性腎不全。骨髄機能抑制。間質性肺炎、肺繊維症など。
カンプト
Campto
ヤクルト
トポテシン
Topotecin
第一
トポイソメラーゼ阻害薬
塩酸イリノテカン
irinotecan hydrochloride
骨髄機能抑制や下痢などからの死亡例があります。 この薬の性質を十分納得した上で使用すべきです。





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