無料で読める家庭の医学 病気・疾患 の解説、英語名、原因、症状、診断方法、治療方法、処方例などをわかりやすく 記載
家庭の医学

吸収不良症候群 malabsorption syndrome K909


■概要:
通常、食べ物は消化酵素や胃酸と混じり合って消化され小腸でその食べ物に含まれている三大栄養素:タンパク質・ビタミン類・ミネラル微量元素や水分などを吸収しますが、吸収不良症はこの消化吸収障害を起こすものです。なかでもそれによって低栄養状態に陥る場合を指しています。



■原因:
●消化吸収障害性:胃を切除した後の乳化障害、食事後の食塊と消化液の消化時宜不調や膵液・胆汁の分泌不全、乳糖分解酵素欠損症(ラクターゼ欠損症)など。
●症候性:小腸広範切除若しくは病変などによる腸管実効面積減少、カルチノイド・腸管運動亢進、小腸細菌叢(そう)の異常増殖など。
●本態性:欧米で多く発症する*セリアック病など。

*セリアック病:小麦やライ麦に含まれるグルテンによって小腸粘膜が炎症を起こし更に絨毛萎縮をみるもの。欧米に多くかつ乳児期に多く発症する。脂肪分が多く悪臭のある下痢便を大量に排泄する。



■症状:
体重減少・下痢・脂肪便など消化吸収そのものに問題があるものと、浮腫・貧血・皮下出血・骨病変・皮膚や神経、眼症状に現れる栄養素の欠乏によるものがあります。脂肪便も本人である程度判別可能で、多少軟便となり黄土色系で多量、臭いがきつく粘性が出るため便器に付着し易くなります。



■診断:
血清たんぱく6.0g/dL・コレステロール値120mg/dL以下を目安として糞便脂肪検査、D-xylose試験、PFD試験、乳糖負荷試験などの消化吸収試験を行います。またCT、MRI、小腸透視、カプセル型内視鏡。血管。リンパ管造影などが行われます。



■治療:
原因が明らかでかつ吸収障害を根治出来る治療が理想ですが、対症療法により栄養改善や症状軽減を目的とした治療も多くなされています。
栄養剤・栄養液として以下が用いられています。(参考)
・完全静脈栄養
ユニカリックN注 アミノトリパ2号 ピーエヌツイン3号  イントラリポス10% 250mL
マルタミン注射用 エレメンミック注 2mL
・経腸栄養
エレンタール(成分栄養剤) エンテルード(ペプチド栄養剤)  イントラリポス10% 250mL
・消化酵素
パンクレアチン末 ガランターゼ散50% アクロマイシンVカプセル 250mg
フラジール錠250mg ロメバクトカプセル100mg ロペミンカプセル1mg  コレバイン錠500mg






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