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家庭の医学

大腸ポリープ(だいちょうぽりーぷ)polyp of large intestine


■概要:
大腸ポリープは大腸にポリープが出来ることですが、ポリープとは平坦な表皮や粘膜の一部が局所的に増殖して隆起した病変部分を指しています。 ポリープは体のいたる場所に発生しますが、大腸にも顕著に発現します。 病理学的にはその組織には種々のものが含まれていて、細かに分類されています。 現在の分類方法として用いられているものは1968年のモルソン(Morson BC)の分類を基本にしたものです。

大別して腫瘍性と非腫瘍性で、その殆どが腫瘍性の腺腫adenomaです。 非腫瘍性では過誤腫性、炎症性、分類不能、に分けられます。 過誤腫性では若年性ポリープとポイツ-ジェガース型、炎症性では炎症性ポリープと良性リンパ濾胞性(ろほうせい)ポリープ、分類不能では化生性と過形成性ポリープがあります。 いずれも良性で頻度は低いほうに入ります。

*ポイツ-ジェガース型:ポイツ-ジェガース症候群peutz-jeghers syndromeの病態に準ずる型。 ポイツPeutzが1924年に報告したものにジェガースJeghersが1949年に症候群としてまとめたもの。 皮膚部分にに黒褐色の色素沈着を来し消化管にはポリポーシスの発生が見られる遺伝性疾患。

腫瘍性のものでは上皮性と非上皮性のポリープが存在します。 その内の非上皮性ポリープは平滑筋腫、脂肪腫、血管腫、繊維腫、リンパ管腫、神経線維腫などがあります。 上皮性ポリープの中で頻度の高いものでは腺腫で、良性であってもその一部ががん化している場合があります。
また多数のポリープがある場合は大腸ポリポーシスpolyposis of large intestineと呼んでいます。



■診断:
ポリープは大腸の位置ですから内視鏡で確認でき、そのまま切除も行えます。治療のための切除と同時に組織検査も 行えますから、癌の有無も診断できます。 大きさは2cm以下が殆どでそれより大きい場合程粘膜内癌や粘膜下層浸潤癌が出来ている可能性が高くなります。



■症状:
ポリープは大方初期の症状に乏しく、大腸の場合は便通異常や腹痛のため検査を受けて始めて見つかる場合が殆どです。 便通異常として血便、下血などが現われます。肛門に近く、病変が大きいほどその症状が顕著に現れます。 直腸にポリープがあれば排便の際に肛門から出ることもあります。有茎性では腹痛や腸重積の原因にもなります。
*腸重積は腸捻転の項目をご覧下さい。腸捻転



■治療:
ポリープ切除術(ポリペクトミー)polypectomyが一般的に用いられています。
ポリープの形態によって、ピースミールポリペクトミー、スネアポリペクトミー、ホットバイオプシー、 内視鏡的粘膜切除術(EMR)などの治療法がありますが、どれも高周波電流で病変部位を焼灼して取り去ります。 良性の場合や粘膜内癌の場合はそれで治療は完了します。

*ピースミールポリペクトミーpiecemeal polypectomy:一回のスネア掛けで取り除き難い形状や大きさのために部分的に焼き切る方法。
*スネアポリペクトミーsnare polypectomy:ワイヤーループ状の環状電気メスであるスネアsnareを用いて高周波電流をかけて焼く方法。
*ホットバイオプシーhot biopsy:スネア掛けが出来ないほどの小さなポリープの場合やピースミール・ポリペクトミーで切り残しが生じた場合に特殊な鉗子で取り除く方法。
ただし、粘膜下層浸潤癌の場合は癌の影響が内部に浸潤、滲み込んでいますので手術で病変部位をもう少し大きく切除しなければなりませんし、薬剤による治療も必要になってきます。 →大腸がんをご覧下さい。






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