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潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)ulcerative colitis


■概要:
潰瘍性大腸炎とは主として粘膜が侵されびらんや潰瘍を形成するびまん性特異性炎症で、粘血便と下痢が起こります。30歳以下の成人に多く発症します。原因は不明ですが、細菌、ウイルス、免疫異常、自律神経障害、食事などとの関係であると考えられています。



■症状:
粘血膿便が初期にみられ、続いて下痢、腹痛、発熱、栄養障害などの症状が見られます。 粘血膿便は血と膿が混じった黒っぽい赤茶色の便で、下痢症状の場合は一日中訴えることが多いです。緩解と再発を長期間繰り返します。



■診断:
診断方法はX線検査と内視鏡で行います。 病変の多くは直腸に原発して全結腸に及ぶこともあり得ます。 分類では全大腸型、左側大腸炎型、直腸炎型に分けられ、病変の特徴としては、びまん性の浅い潰瘍とびらんがあります。

病理学的には炎症細胞浸潤、陰窩膿瘍、杯細胞減少を見、長期の経過では偽ポリープが出来、大腸が萎縮して短縮し、内腔も狭小化していきます。 また大出血、狭窄、膿瘍、膵炎、関節炎、虹彩炎、結節性紅斑、壊疽性膿皮症、貧血、低タンパク血症、癌合併などの合併症を起こす事も有ります。



■治療:
治療の基本は内科的治療で、サラゾピリン、5-ASA製剤、副腎皮質ホルモン、免疫抑制剤などを用います。繰り返しの下痢、血便、発熱・頻脈などの全身症状があり、赤沈値の亢進がある場合は重症でその程度が緩い場合は中等症、全身症状のないものを軽症と区別します。

上にあげたような合併症が見られるなら緊急に手術を行いますし、症状が重篤で激しい場合にも手術を選択します。軽症であれば外来治療で治します。炎症の主な部位に応じて薬剤の投入の方法を変えます。全大腸炎であれば経口投与、左側大腸炎なら注腸療法、直腸は坐薬を用います。

食事で避けなければならないものは生野菜や果物、牛乳、コーヒー、カレー塔の香辛料、酒、炭酸飲料などです。 肉体面でも精神面でも安静が大切で、病気に対する不安や社会復帰への焦りは病状を悪化させてしまいます。 治療後の普通の生活も可能ですから、適切な治療と安定した精神状態を保てるように 周囲が協力することも大切です。

*サラゾピリン:サラゾスルファピリジンsalazosulfapyridine。中等症や軽症の場合1日2〜4gを2〜4回内服。
緩解期は1日量2gを2〜4回に分けて内服。

当初より1日4g投与ではしばしば副作用が見られるとされています。副作用で重大なものは再生不良性貧血、汎血球減少症、 無顆粒症、血小板減少、貧血、播種性血管内凝固症候群、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死症、紅皮症型薬疹、 間質性肺炎、薬剤性肺炎、PIE症候群、繊維性肺胞炎、急性腎不全、ネフローゼ症候群、消化性潰瘍、肝炎などがあります。






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