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家庭の医学

IgA腎症(あいじーえーじんしょう):IgA nephropathy
(IgAメサンギウム腎症IgA:mesangial nephropathy)



■概要・原因:
IgA腎症とは原発性糸球体腎炎(げんぱつせいしきゅうたいじんえん) primary glomerulonephritisのうちでメサンギウム*領域を中心とする IgA(免疫グロブリンA=immunoglobuline A)沈着を起こしている病態です。 学校職場の健康診断の尿検査で発見される場合が多い疾患です。 発症年齢は幅広いのですが全体の40%が20代で占められています。

*メサンギウムmesangium:糸球体の中心部にある特殊な結合組織で、糸球体が血圧により 膨張作用を受けるのに対してこのメサンギウム細胞は糸球体を内側に引っ張る働きがあり、 その両者でバランスを保っています。



■症状:
尿検査で顕微鏡的血尿(肉眼ではわからない)やチャンス蛋白尿*であることが始めてわかる段階では自覚症状はありませんが、 肉眼的血尿を経験して始めて自分で異常に気がつくということになります。 しかし高血圧や浮腫などの症状が出てしまったならこの病態がかなり進んでいることになります。

*チャンス蛋白尿chance proteinuria(無症候性蛋白尿asymptomatic proteinuria):浮腫、高血圧などの症状を伴わないで 起こる蛋白尿のこと。
また上気道感染症罹患後数日で肉眼的血尿が見られる場合もあります。



■予後(よご;経過):
若年層の症例では70〜80%が成人に達する頃までに血尿が消えたりして良い状態が見られるようになりますが、それ以外は蛋白尿が 増え続けて ネフローゼに進み、高血圧も治らなくなります。そうなると将来は慢性腎不全になり人工透析が必要になります。



■治療:
血尿が肉眼で確認できるほどであってもそれだけの状態であれば特に治療はしません。 しかし蛋白尿や高血圧が続いたりクレアチニン・クリアランス*が徐々に低下する場合などがあれば薬の投与や食事療法などを 行います。
治療薬では抗血小板療法、副腎皮質ステロイド剤、免疫抑制剤、抗凝固薬などを用います。

*クレアチニン・クリアランスcreatinine clearance:Ccr:糸球体の濾過(ろか)値を評価するための簡単で一般的な方法です。 イヌリンクリアランスの方が正確であっても注射の必要があるのに対してその必要のない クレアチニン・クリアランスがよく用いられています。






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