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肺結核(はいけっかく)pulmonary tuberculosis

肺結核はわが国では昭和20年代から減少傾向が続いてきましたが、1997年になって患者数が前年より増加し、特に高齢者の結核罹患率が増加する傾向にあります。 現在の高齢者の若い時代には結核が流行していて、その時に感染してしまい発病はしないまでも 結核菌を保持(保菌)しているケースがかなり多いといえます。
それが高齢に達して様々な病気に罹ったり、薬の副作用や老齢のために体の抵抗力が低下してしまったのが原因で、体内に幽閉(ゆうへい:閉じこもっている)されていた結核菌が活性化してしまうのです。

更に最近の傾向として、20歳代の若年者を中心に結核患者の発生が目立ってきています。
その原因として若年者は結核菌に感染した経験がなく、その免疫や抵抗力がないことと、 職場など最近の環境が通気性の悪い場所で結核菌を含む様々な雑菌を繁殖させ、職場内に放出させる事で感染発病に至るということです。



■原因:
結核患者が咳きやくしゃみをすることで飛沫(ひまつ)が空気中に散在浮遊し、その飛沫を吸収することで感染します。 感染だけではまだ保菌状態で発病には至ってないですが、体の抵抗力が減少した隙などに発病する危険性は常に潜んでいます。



■症状:
症状が咳、痰、微熱、倦怠感、胸痛と言うように特異的なものはなく、風邪の症状と似ています。 しかしこの症状が2週間以上続くならば結核を疑ってみるべきです。 咳がたいして出なくても食欲不振、体重減少がみられれば発病している可能性があります。



■診断:
代表的な幾つかを紹介します
●肺結核病型分類classification of pulmonary tuberculosis
肺結核は胸部エックス線撮影で様々な所見を画像を通して見ることが出来ます。 それで病巣の広がりや活動の様子などを分類して診断、治療に役立てています。
胸部にX線撮影を行うと胸部に炎症や病的組織があるとX線があまり通過出来なくなり、 その先にある蛍光面はあまり光らないため通常よりは黒っぽく写ります。 逆に肺に空洞が出来たり組織がこわれて疎の状態になるとX線が沢山通過できますので蛍光面にX線が多く当たる結果、 白っぽくなります。 その白黒の画像の状態を見て病状・病態を診断します。

●ツベルクリン反応tuberculin reaction
一般目的は結核予防のためBCG接種の対象者の選別に用いられますが、結核の鑑別やがん患者の細胞性免疫機能の検査としても用いられています。 反応の判定は注射より48時間後発赤の直径が10mm以上を陽性、9〜5mmを擬陽性、4mm以下を陰性とします。 しかし発赤や硬結が異常に大きい場合や水疱などが見られた場合は感染している可能性が高くなります。

●喀痰(かくたん)検査sputum examination
先ず痰の外観(粘液性、膿性、血性など)を調べます。更に細菌学的検査が重要で、 痰をガラス板に塗りつけて(塗沫検査)結核菌のみを染色する方法をとり顕微鏡で調べます。 また培養検査ではシャーレなどにゼラチン質などの培地を床にしてそこに痰を塗り37度を保って4〜8週間培養させます。 培養によって容易に発見できるわけです。



■治療:
一般的には殺菌性の抗結核薬であるリファンピシンrifampicin(RFP)(商品名:リマクタン他) とイソニアジドisoniazid(INH)(商品名:イスコチン他)、更に 塩酸エタンブトールethambutol hydrochloride(EB)(商品名:エブトール他)、ピラジナミドpyrzinamide(PZA) (商品名:ピラマイド)を含む4剤併用で、軽症は6ヶ月、重症なら9ヶ月の短期化学療法が主体となっています。 尚この場合ピラマイドとエブトールは最初の二ヶ月のみの投与となります。
しかし、いずれの場合でも戦前と比べて治療効果がはるかにあがり、以前のような死を招く病気ではなくなりました。







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