無料で読める家庭の医学 病気・疾患の解説、英語名、原因、症状、診断方法、治療方法、処方例などをわかりやすく記載
家庭の医学

気管支喘息(きかんしぜんそく)bronchial asthma J459 【即時型・遅発型】

■ぜん息反応(即時型と遅発型):
●即時型ぜん息反応:
気管支喘息は単に「ぜんそく」の名前で通っています。喘息という病態は気管支だけに生じるもので、 アレルゲンによる喘息反応asthmatic responseを示す場合も多くあります。 喘息反応には即時型と遅発型に分けられていて、試験法としては特定されたアレルゲンを患者に吸収させると肥満細胞に付着ていたヒスタミンが放出されるため、 15〜20分後に気管支収縮反応を起こせば即時型喘息反応immediate asthmatic responseと呼びます。

●遅発型ぜん息反応:
しかし遅発型喘息反応late asthmatic responseでは6〜8時間後に気道収縮が起こります。 この場合、気道炎症や粘膜の肥厚、浮腫性の腫脹、神経反射などが複雑に関与して起こるもので 喘息発作はこの遅発型反応によるもとと考えられています。



■症状:
呼吸するたびに、いわゆるぜーぜーひゅーひゅーが聞こえます。 息が苦しくなり、呼吸困難になる場合も多く見られます。 その状態が続くと酸素不足になり、唇が青黒い色になってきたなら急いで治療が必要です。 一日中見られる症状ですが、特に夜比較的遅くから早朝にかけてが最も多く起こります。



■原因:
●原因の多くはアレルゲンの吸収にある
アレルゲンとなりうるものはハウスダストがあり、家庭内のダニ、カビ、 ペットから放出する様々な微細物質などさらにどんな粒子状のものでもなりえます。 蚊取り線香のほうな煙や電気蚊取り器のガスなど、またタバコの煙も影響が甚大で 親の吸うタバコから出る煙を吸う子供はそうでない場合と比較して5倍ほど喘息に罹る率が上がると言われています。 また外気からでも花粉やばい煙の他に気温、湿度、気圧の僅かな変化にも過敏症状を示します。

上にあげたアレルゲンは主に鼻や口から吸う事で起きますが、牛乳、ピーナツ他豆類、魚介類などを食べることでも発作を起こすこともあります。 同時に蕁麻疹(じんましん)やアトピー性皮膚炎の症状を呈する場合もあります。

病型としてはアトピー型(外因型)、感染型(内因型)、その両方の混合型があって、罹患率(りかんりつ:病気にかかる割合)に関して成人の場合はそれぞれ三分の一ずつですが、小児の場合は殆どがアトピー型です。その場合成人になるまで60〜70%は寛解(かんかい:完治ではないが症状が治まる状態になること)します。




■治療
治療の薬としては先ず副腎皮質ホルモン薬を用いての吸入が副作用の心配がなく大変有効です。

比較的新しい薬で以下のものがありますので用法例を示します。
(成分名)シクレソニドciclesonide(帝人ファーマ):オルベスコ100μgインヘラー112吸入用
吸入用ステロイド剤で気道の炎症を抑える効果があり喘息発作の症状を軽減しますが発作を抑制する作用はありません。
1日1-4回に1回噴射 (噴射吸入後はうがいをし、口腔内に余分に付着した薬剤を除去します)

以下がその他の代表的な薬です。
硫酸サルブタモール[吸入・エアゾル](アイロミール0.38548.9g)
プロピオン酸ベクロメタゾン[キューバール](キュバール100エアゾール15mg8.7g)
テオフィリン[1](テオドール錠200mg)
プランルカスト水和物[カプセル](オノンカプセル112.5mg)
キシナホ酸サルメテロール(セレベント50ロタディスク50μg)



■予防:
先ず出来ることはアレルゲンとなる物質から近づけない環境作りを家庭で整えることです。
●ペットは家庭内で飼わないほうが無難ですが、若し飼うなら換気を整えるべきで、ペットのベッド(寝床など)近くに 換気扇があるべきです。
ペットそのものから出る不純物とベッド周辺からのものがありますから、シャンプーや掃除や洗濯をこまめにすべきです。
●家族に喫煙者が居る場合の喫煙は、子供に煙がかからない場所に限定すべきでしょう。
●家屋内の換気をよくしてカビが発生しないようにします。 カビやホコリはこまめに拭き掃除をするのが一番で、掃除機がいくら吸引力が強くてもやはり取り残しが出ます。
●綿などの入ったクッション、縫いぐるみなども洗えるものがよく、家庭で洗えないものは クリーニング店に特殊な洗い方を依頼するのも良いでしょう。
●カーペットがあるとノミやダニの糞と屍骸がたまりますから出来ればフローリングにします。
●厚い木綿綿の敷布団は日干しにしても中々奥まで陽が通らずにダニが生き延びてしまいますから、 薄いパッドのようなものを重ねて使用して、別個に干すようにするならば効果的です。 布団の厚さが倍になれば、倍の時間干せば良いのではなくその四倍の時間以上かかると考えておくべきです。
●エアコン類のフィルターの掃除は洗剤液などで洗うようにします。 患者が気温に過敏な場合は室外との温度差に気をつけ、クーラーは冷やしすぎないようにします。
●外出中ではマスクが有効です。寒期を除けば花粉症対策マスクでよいでしょう。







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