無料で読める家庭の医学 病気・疾患の解説、英語名、原因、症状、診断方法、治療方法、処方例などをわかりやすく記載
家庭の医学

塵肺症(じん肺症):pneumoconiosis

■原因・症状:
じん肺症とは無機粉塵を吸入(一般的に鼻や口から吸い込む事)することにより引き起こされるびまん性(広範囲性)の繊維増殖性疾患で、吸入した各粉塵の名前を頭に付けて珪肺、石綿肺、アルミニウム肺などと呼んでいて、じん肺はその総称になります。

●アスベスト吸入で胸膜中皮腫へ進行
今日では特に職業的起因の石綿(アスベスト)吸入による曝露後(以降)の進行性の繊維化が問題となっており、アスベスト曝露後約40年で中皮腫を併発することもあります。それは職業的曝露環境から離れた後も繊維化病変が徐々に進行する場合があるためです。
胸膜腫瘍のなかでも世界的に急増しているのがこの胸膜中皮腫という悪性腫瘍で、 発病初期には無症状ですが、やがて胸痛や咳が出始め、多くに胸水貯留を認め、呼吸困難の 症状も現われ、肺ガンを併発することもあります。

*中皮とは胸膜腔、腹膜腔、心膜腔などの体腔の最表面を覆う扁平かつ多角形の細胞でできた 単層扁平上皮のことで、そこから発症する腫瘍を中皮腫と呼んでいます。



■診断・治療・処方例:
職業性の粉塵曝露歴とX線所見でじん肺の特徴が出ていれば臨床診断は容易に行えます。 早期病変による特徴的な陰影として、背側下部の胸膜直下に細い帯状の繊維化巣 を確認できます。
また、肺生検や気管支肺胞洗浄中にアスベスト小体が検出されればアスベスト肺と診断出来ます。

治療に関しては肺胞内に沈着した粉塵を洗浄・除去することは不可能なため、肺機能を保持と症状軽減することと合併症の早期発見及び治療を行います。

・軽症の気管支炎症状に対する処方例(以下の2薬を併用)
カルボシステイン(ムコダイン錠500mg) 3錠 分3   テオフィリン(ユニフィル錠200) 1錠 分1
・気管支炎の症状が重い場合の処方例(以下の2薬を併用)
テオフィリン(テオドール錠100mg) 4錠 分3   プレドニゾロン(プレドニン錠5mg) 3-4錠 分3


じん肺:pneumoconiosis   中皮:mesothelium   中皮腫:mesothelioma    曝露:exposure   アスベスト(石綿)asbestos
びまん性:diffuse   アスベスト肺:asbest lung,asbestosis   肺胞:pulmonary alveoli    胸膜腔:pleural cavity






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