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■原因:
中耳炎とは、外耳と内耳の中間にある中耳での炎症を中耳炎と言いますが、
急性(化膿性)中耳炎、慢性(化膿性)中耳炎、真珠腫性中耳炎(しんじゅしゅせいちゅうじえん)、滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)などに分類されています。
急性中耳炎の大抵は上気道感染がきっかけとなって耳管を通って発生します。ですから外耳道炎の予防的な処置をして外耳道を清潔に保っていても炎症を起こします。
中耳(ちゅうじ)middle earとは音声の空気伝達を受け取る鼓膜(こまく)
eardrum,tympanic membrance、
耳小骨のある鼓室(こしつ)tympanic cavity、鼓室から咽頭を通す耳管(じかん)auditory tube、
(耳小骨(じしょうこつ)には[ツチ骨hammer,malleus、キヌタ骨anvil.incus、アブミ骨staps]*があります)、
乳突洞(にゅうとつどう)mastoid antrum,antrum mastoideum、
乳突蜂巣(にゅうとつほうそう)mastoid cells,cellulae mastoideaeの部分をいい、
鼓膜より外側が外耳道、アブミ骨より内側の蝸牛(かぎゅう)や半規管を内耳と呼んで区別しています。
*名前の由来:
ツチ(槌)小槌やカナヅチ、ハンマーのこと。
キヌタ(砧)小槌で何かを打つ時に使う台のこと。
アブミ(鐙)登山や乗馬などに使うU字型の足掛け器具のこと。
いずれも役割や形状が似ていることから名づけられています。
●急性(化膿性)中耳炎acute suppurative otitis media
風邪をひいて鼻や咽に炎症を起こすと、耳管から中耳に伝わってきますし、
プールで泳ぐときに息継ぎが上手く出来ていないと、細菌が含まれる水が外
耳道を介して中耳腔に入ると炎症を起こして中耳炎になります。
急性中耳炎は10歳以下の小児に、特に2歳以下の乳幼児に多く発症します。
また稀に血行感染があり、インフルエンザ菌に起因する
インフルエンザ中耳炎などの
疾患に罹ることもあります。
その他健康成人の上気道の鼻咽腔粘膜に常在する
グラム陽性球菌の一種である肺炎(連鎖)球菌pneumococcusや
モラクセラ・カタラーリスMoraxella catarrhalisによっても感染します。
これらの菌は複合的に混合感染するケースが多く見られます。
成人、特に中高年、熟年の場合、ムコイド型肺炎球菌(肺炎球菌3型)によるムコーズス菌中耳炎に罹ると重症になるケースが高く、潜行性で最初の自覚症状は耳閉感程度ですが、鼓膜は蒼白色混濁が見られ、やがて耐えきれない程の激痛や多量の膿性の耳漏があります。しかし近年での発症は減少傾向にあります。
■症状と診断:
鼓膜が赤く腫れあがり(発赤、混濁、膨隆)、耳の痛みが強烈で発熱もします。乳幼児の場合、本人は具体的にどの部分がどう痛いのか分からない場合も多いですから耳たぶを引っ張ってみて強烈に痛がると中耳炎の疑いがあります。
また粘膿性の耳漏、耳鳴りや難聴、耳閉塞感を訴えることもあります。
放置して置くと中耳腔に膿みが溜まってやがて外耳から膿が流出すると症状は軽くなります
が、慢性化してしまう可能性もあります。
■治療:
耳の湿布や氷のうなどで湿布の上から冷やします。
炎症を抑えるために非ステロイド系非ピリン系の抗炎症解熱鎮痛剤アセトアミノフェンなどが
よく用いられていますし、アレルギーが原因であれば、抗ヒスタミン剤も使用します。
・アセトアミノフェン(パラセタモール)acetaminophen(paracetamol):
商品名ピリナジン(山之内)・カロナール(昭和薬化工)
また場合によって抗生剤を使用します。
ペニシリン系アミノベンジルぺニシリン
・アモキシシリンamoxicillin:商品名アモリン(武田)サワシリン(昭和薬品加工-藤沢)パセトシン(協和発酵)ワイドシリン(明治製薬)その他アモセパシン、アモピリシン、アモペニキシン、エフペニックス、セオキシリン。
・塩酸タランピシリンtalampicillin hydrochloride(TAPC):商品名ヤマシリン(山之内)その他アセオシリン。
急性中耳炎acute otitis media 急性化膿性中耳炎:acute suppurative otitis media
中耳炎:otitis media
真珠腫性中耳炎:chronic otitis media with cholesteatoma
ムコーズス菌中耳炎:mucousus otitis media
滲出性中耳炎:exudative otitis media,otitis media with effusion,OME
混濁:turbidity 膨隆:bulging
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