甲状腺機能低下症hypothyroidism 慢性甲状腺炎・chronic thyroiditis:橋本病Hashimoto disease |
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●橋本病Hashimoto disease: (別名)橋本病甲状腺炎Hashimoto thyroiditis・慢性甲状腺炎chronic thyroiditis 橋本病とは、橋本策(はしもとはかる・1881-1934九州大学医学部卒)が同大学で研究し、その後1912年に論文発表を行ったためこの病名がつきました。 成人女性の約5%以上がこの病気に罹っている疑いがあり、また女性は男性の10倍から20倍多いとされており、加齢に伴って増加します。 ■原因: ●代表的な臓器特異的自己免疫性甲状腺疾患でびまん性甲状腺腫を呈すが殆どの場合機能は正常。 リンパ球が甲状腺に浸潤し(内部に入り込む)自己免疫性の炎症を起こして甲状腺組織を障害することによります。この甲状腺組織のダメージ度が大きくなると甲状腺ホルモン合成が出来なくなってしまい、病気が進行して甲状腺が繊維化すると触診によって甲状腺の硬化が認められます。 成人女性の約5%がこの疾患に罹っていると考えられています。しかしその殆どは甲上腺機能は正常ですが、患者のうち約10%に満たない割合で機能低下症となり、以下の症状が現れます。
■症状: ●甲状腺機能低下症になった場合 機能低下(甲状腺ホルモン欠乏)による症状として、甲状腺にびまん性の硬い腫れを生じますが萎縮もあります。代謝が低下するために体重は増加傾向(主に脂肪)を示し、徐脈(脈拍数が通常より少ないこと)、皮膚乾燥、体温低下と寒気、脱力感、倦怠感、眠気に常に襲われてぼんやりしていたり、便秘症などにもなります。 難聴傾向も示しまた声の調子が下がって言葉がもたついたりします。またムコ多糖類沈着が起こることで粘液水腫をみます。浮腫には圧痕を残しません。 更に甲状腺機能低下症が悪化すると粘液水腫性昏睡をおこし命にかかわる状態となります。その症状として全身の粘液水腫、意識障害、低体温、徐脈、呼吸不全、心不全などをみます。
■診断: 上記の顔貌・声・話し方などから診断する他、以下があります。 血液検査で、血中の甲状腺ホルモン濃度数値低下とTSHの増加で診断できます。 橋本病の場合、血中に甲状腺ホルモンの合成基質となる糖蛋白質の サイログロブリンthyrogloblin(TG)、または甲状腺の膜酵素蛋白質の甲状腺ペルオキシダーゼ thyroid peroxidase(TPO)に対する自己抗体が検出されます。 また機能低下のあおりを受けると中性脂肪が容易に増加しますし、また肝機能障害もきたす場合もあります。 小児の場合は身体及び精神の発達にも影響を及ぼします。
■治療: 橋本病の患者の殆どは機能が正常ですので、その場合は年に数回の甲状腺機能検査を行えば問題ありません。機能低下が現れていれば甲状腺ホルモン製剤:レポチロキシン(T4製品名チラージンSなど)を内服します。 橋本病は慢性疾患ですので治癒は望めませんが一生即ち長期に渡って薬を服用しても副作用を心配する事はありません。普通に妊娠、出産、授乳が出来ますし、胎児に影響することもありません。 しかし昆布などの海藻やその食品からのヨードの摂取は、甲状腺機能に影響を及ぼさない程度に抑えなければなりません。
薬による処方例
・無痛性甲状腺炎に対して中毒症状が強い場合
甲状腺機能低下症:hypothyroidism 橋本病:Hashimoto disease 橋本甲状腺炎:Hashimoto's thyroiditis 慢性甲状腺炎:chronic thyroiditis 原発性:primary 自己免疫疾患:autoimmune disease 粘液水腫:myxedema 昏睡:coma |