無料で読める家庭の医学 病気・疾患の解説、英語名、原因、症状、診断方法、治療方法、処方例などをわかりやすく記載
家庭の医学 by igaku.bz

プリオンprionとプリオン病prion disease
クロイツフェルト・ヤコブ病Creutzfeldt-Jakob disease(CJD)・狂牛病(ウシ海綿状脳症)



■原因:
●感染因子は熱に強い特殊なタンパク質プリオン
プリオンとは蛋白性の感染因子proteinaceous infectious particleを意味していて、いわゆるヤコブ病や狂牛病などの疾患の感染因子のことです。 特徴はウイルスよりもかなり小型で核酸も遺伝物質も無い、ウイルスでも細菌にも該当しない非常に特殊なタンパク物質です。 最も厄介な事のひとつとして摂氏100度の熱湯で数時間も漬けていても死滅しないことです。 ですから狂牛病にかかった牛を熱処理をして料理してもプリオンに罹った可能性のあるテールを食すると発病する恐れがあります。

プリオン病は現在以下のように分類されています。
【ヒトのプリオン病】
クールー、クロイットフェルト-ヤコブ病(CJD)、ゲルストマン-シュトロイスラー-シャインカー病(GSS)、 致死性家族性不眠症(FFI)。
【動物のプリオン病】
スクレイピー(ヒツジ)、ウシ海綿状脳症(BSE)、ネコ海綿状脳症、伝染性ミンク脳症、慢性消耗性疾患(シカ)、 などがあります。

●クロイツフェルト・ヤコブ病:
プリオンに汚染された角膜やその他組織の移植で感染することがあります。 またこの患者の手術に使われた器具を従来通りの方法で滅菌消毒しても効果がないために感染した例もあります。 またヒトの脳下垂体由来の成長ホルモンを用いて治療を受けた小児患者がプリオン病をも発症してしまった例もあります。

このクロイツフェルト・ヤコブ病の新しい型は異型クロイツフェルト・ヤコブ病と呼ばれている他、ウシ海綿状脳症、若しくは一般的に狂牛病として知られるようになりました。 現在までに100人を越える感染者がいて、大半は汚染された牛肉などを食べたことで感染しています。 これは2.30歳代の若い時期に発病がみられます。

■症状:
従来のクロイツフェルト・ヤコブ病は若くても50歳で65歳過ぎに発病することが多いものです。 これが発病しだすと記憶障害、言語障害、歩行困難、痙攣や手足に不随意運動も起こします。 この不随意運動はミオクローヌスmyoclonusと呼ばれ、共同筋群の突発的な収縮により体の一部分がビクッと動くものです。 発病後、数ヶ月で起き上がれなくなり、やがて意識もなくなり1年を過ぎると肺炎などを起こして死亡します。

■診断:
脳波を検査するとこの病気独特の波形を現します。脳脊髄液を調べて14-3-3という異常タンパクの検出を確認します。 この場合、約80%以上の割合でそれが見られます。 更に顕微鏡検査や生化学分析によってプリオンの検出が試行されます。

■治療:
現段階では効果的な治療法はありません。病気の進行を遅らすことも出来ません。 ただ症状を一部軽減する処置がなされるだけにとどまります。



HOME