無料で読める家庭の医学 病気・疾患の解説、英語名、原因、症状、診断方法、治療方法、処方例などをわかりやすく記載
家庭の医学 by igaku.bz

片頭痛(へんずつう):migraine


■原因:
片頭痛とは原因などは完全に解明されてはいませんが、ある考えでは脳の動脈の病的な収縮と拡張によって痛みを過度に感じさせるものと考えられていますが、端的な血流の変化のみでは説明できない部分もあります。
別の見方ではエストロゲン(女性ホルモン)の分泌が不安定になり濃度が変化する際に片頭痛が生じると考えられています。 また一般の頭痛と共通している点ですが、不眠、気圧や湿度の変化、空腹や胃腸の不調なども関係している場合もあります。
片頭痛は日本においては15歳以上の8.4%が経験していて、女性は男性の3.6倍に達しますので、成人女性の大半はこの病気を持っているとも考えられます。 10〜40歳で発病しますが、50歳を過ぎてくると症状が軽減したり全く片頭痛が起こらなくなる場合もあります。



■症状:
片頭痛は先ず文字通りには頭の片側にズキズキする痛みを起こすものですが、それだけの症状を示すものを 指しているのではなく、前駆症状、前兆症状、後発症状を示す場合が多くあります。
・前駆症状:
片頭痛が起こる24時間前から情緒不安定的な症状が目立ってきます。即ち躁鬱状態、不安感、落ち着きの欠けた精神状態、また吐き気や食欲不振なども見られます。
・前兆症状:
典型的なものでは視覚性のもので閃輝暗点(せんきあんてん)、即ち 存在しない光がギラギラ、ゆらゆら、チカチカとした感じで見えることです。その後閃輝暗点がおさまると、拍動性の頭痛が出現する場合が多くあります。【閃輝暗点=閃光暗点=星型閃光】
それと同時にバランス感覚を失ったり(半身の感覚障害)、片側の運動神経に障害を覚えたり(片麻痺性片頭痛)言葉がうまく話せない(失語)などといったこともおきます。 それらは一過性かつ可逆的なもので、長くても一時間以内に収まりその後片頭痛を起こします。
・後発症状:
片頭痛の後に気分や動作などに変調をきたします。



■予防と治療:
片頭痛には様々な薬で対処していますのでその一例を記述します。

発作の前兆や予感があった場合:
酒石酸エルゴタミン・狭心症などがあってトリプタン系が使えない人(商品名:カフェルゴット・チバガイギー-ノバルティス、クリアミンA・ガレンなど)
吐き気予防に:
メトクロプラミドmetoclopramide(商品名:エリーテン・日本化薬、テルペラン・帝人臓器-住友;武田・プリンペラン・藤沢など)ドンペリドンdomperidone(商品名:ナウゼリン・協和発酵など) ジアパゼム(商品名:セルシン・武田など)
軽い発作に:セデスかボルタレンなど。
激しい頭痛が起きたとき:
コハク酸スマトリプタンsumatriptan succinate(商品名:イミグラン・gsk) ゾルミトリプタンzolmitriptan(商品名:ゾーミック・アストラゼネガ) 臭化水素酸エレトリプタンeletriptan hydrobromide(商品名:レルパックス・ファイザー)など。
発作の予防薬:
インデラル、ジヒデルゴット、ベレルガル、ミグリスチン、ペリアクチン、トリプタノールなど。

予防
・光の受け方:強い光を浴びない。暗い部屋でテレビなどを見ない。激しい色彩描写のテレビゲームをしない。
・食事:チョコレート、においの強いチーズ類、化学調味料などは人によって片頭痛を誘発させます。
・アルコール飲料:約3割の患者はアルコールによって誘発されています。中でも赤ワインは注意が必要です。
・生理:周期的におきる場合が多い。
・睡眠:睡眠量は適切にすることで回避できる可能性が高まります。少なくても多すぎても不適切です。
・ストレス:なんらかの興奮が誘発させる場合があります。


偏頭痛:hemicrania   エストロゲン:estrogen   女性ホルモン:female hormones   前駆症状:preliminary symptom,prodrome
前兆:aura   閃輝暗点:scintillating scotoma   前兆を伴う片頭痛:migraine with aura   拍動性:pulsatile
前兆を伴わない片頭痛:migraine without aura   感覚障害:sensation disturbances   失語:dysphasia   片麻痺:hemiplegia   片麻痺性片頭痛:hemiplegic migraine   閃光暗点:fortification spectrum   星型閃光:teichopsia






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